アイデアの話

イデアの話

というのも、先日、アイデア発想法に関する本を買いました。

「アイデアのつくり方を仕組み化する」という本です。

それを読み進めていくうち、はじめのほうで目についた一部がこちら

アーサー・ケストラー氏は、「創造性」を3つのタイプに分けました。賢者、アーティスト、道化師の3つです。

 賢者は「発見」、アーティストは「芸術」、道化師は「ユーモア」というぞれぞれの領域で創造性を発揮します。』


なるほどなるほど。

これと関連したことで、僕が以前まで思っていたことがあります。

『創造的な人間は1人か2人か3人で働く。
 1人で働くのは芸術家、2人で働くのは芸人、3人で働くのは広告人』

広告には色々な要素があるもので、どうしても1人では作れないものだと、そのころの僕は感じていたんです。
広告代理店をつくるのに最低限必要な職種は、僕の考えだと
「アートディレクター・コピーライター・プロモーター」だったんです。

1人で芸術を表現する芸術家とも、2人で笑いを構成する芸人とも異なる、表現する職種が広告人なのではないでしょうか。


ところで、こういう話をするとき、まずは「アイデア」だとかいう言葉の定義について明確しておかなければなりません。

(じつは最近の僕は、このアイデアという言葉に「かぶれて」しまっています。
というのも毎日広告デザイン賞への応募に際し、そういう分かりやすいアイデアを作ろうと頑張っていたからなんです。
僕がかぶれている「アイデア」とは、いわゆる「広告っぽい広告アイデア」であり「昔っぽいアイデア」であり「外国っぽい広告アイデア」です)

今回紹介した本では「創造的問題解決」も「アイデア発想」も同一的に扱われていました。というより、もとから「アイデア」というより「創造性」という言い回しを用いていました。まぁ、発想法を磨く意味では支障がないことだと思います。

「創造性」は、外来語でいうと「クリエイティビティ」なんです。
だから「広告クリエイティブ」には「ユーモア」も「アート」も、そして「アイデア」も含まれます。
広告クリエイティブという仕事には笑いをとる手法も、鮮やかな映像で目を惹く手法もあることになります。
「クリエイティブ」という言葉のこの扱いについては、僕も賛同です。

でもこの「アイデアの定義」論議で、僕みたいな人が、 何 と 自分が思うアイデアとを混同されてもめるのかというと、
それは「企画」だと思うんです。

企画・案・プラン。これを「アイデア」と言われるとどうしようもなく気持ちが悪いんです。話が噛み合わないんです。

ただの「企画やプラン」を「アイデア」と呼んで会話をされると、何より会議やブレストのときに凄く手間取ります。
なにせ普通はそんな言葉の違いに神経使う人のほうが少数派なわけで、自分一人が変な違和感を抱えながら会議することになります。それで意見を十分にだせずにいてしまう状態になってしまったり、ちょっとしたことすれ違いで話が平行線になってしまいます。

だから誰か、この問題を解決すべく、何か新しい言葉でも開発してくれませんか?
僕が思うアイデア、「広告アイデア」を新しい造語で。
そんな言葉が誕生して、認知されたら、「アイデアが光る広告」を作る人も増えて、広告界にもいい影響が出る
・・・というのは大げさでしょうか。